フライパンでステーキを焼くとき、トングの先を見て「これ、コーティングを傷つけないかな」と気になったことはありませんか。
反対に、シリコントングを使っていて「薄い肉がうまくつまめない」「熱い鉄板に触れても大丈夫?」と迷うこともありますよね。
売場やネットを見ると、シリコン、ステンレス、ナイロン、先の細いもの、スプーンのように幅広いものと、トングにもいろいろあります。どれも便利そうですが、肉を焼くために選ぶとなると、違いが分かりにくい道具です。
私は食品スーパーの精肉部門で約25年働き、5社の売場で肉の加工や販売に携わってきました。肉を見るときは、部位や脂の入り方だけでなく、厚さや切り方、その肉をどう調理するかまで合わせて考えます。トングも同じで、「シリコンかステンレスか」だけで決めるより、何をどこで焼くかに合わせたほうが選びやすくなります。
この記事では、フライパン・鉄板・BBQそれぞれの選び方から、おすすめトング5選まで紹介します。普段の肉料理で困っていることを思い浮かべながら、合う1本を探してみてください。
シリコントングとステンレストング、肉を焼くならどっち?

まずは結論!フライパン・鉄板・BBQで選び方が変わる
最初に結論からお伝えすると、コーティングされたフライパンにはシリコン製の先端、炭火BBQには長さのあるステンレス製を基本候補にすると選びやすくなります。
鉄やステンレスのフライパン、鉄板で使う場合は、表面加工の有無と肉のつかみやすさを確認しましょう。
| 肉を焼く道具・場面 | 選ぶ基本方針 | 確認したいこと |
|---|---|---|
| フッ素加工などのコーティングフライパン | シリコン製の先端を優先 | トングの耐熱温度、鍋側の使用条件 |
| コーティングのない鉄・ステンレスフライパン | ステンレスを候補にする | 先端の形、肉を支えられる幅 |
| 鉄板・グリドル | 表面加工に合わせて選ぶ | 金属製調理器具を使えるか |
| コーティングされたホットプレート | シリコン製の先端を優先 | プレートの説明書、耐熱条件 |
| 炭火BBQの網焼き | 長さのあるステンレスを基本候補にする | グリルの大きさ、手と熱源の距離 |
ただし、これは選び始めるときの基本方針です。実際に使えるかどうかは、調理器具とトングの説明書を優先してください。
とくに「金属ヘラ使用可能」と書かれたフライパンでも、使える道具の形状や扱い方に条件がある場合があります。ステンレストングなら何でも使える、と広く受け取らないことが大切です。
シリコンは鍋肌へのやさしさ、ステンレスは先端の扱いやすさに注目
シリコントングの魅力は、先端が金属むき出しのものに比べて、鍋肌への当たりがやわらかいことです。
肉を返すときは、先端がフライパンの底や側面に触れます。毎日の料理でその接触を完全に避けるのは難しいので、コーティングを大切にしたい家庭では心強い選択肢になります。
一方、ステンレストングには、薄く細い先端のものが多くあります。薄切り肉の端をつまんだり、重なった肉を一枚ずつ取り出したりする動作では、こうした形が役立ちます。
ただ、シリコンはつかみにくい、ステンレスはつかみやすい、と素材だけで決めるのは早すぎます。先端の凹凸、開く幅、バネの強さでも操作性は変わります。
精肉の仕事で身についた見方を家庭料理に当てはめるなら、道具の名前よりも「この厚さの肉を、無理なく扱えるか」を見たいところです。
家庭料理とBBQを楽しむなら、用途に合わせた2本持ちも選択肢
普段はコーティングフライパン、休日は炭火BBQという家庭なら、家庭用のシリコントングと、屋外用のステンレストングを分ける方法もあります。
家では短めで扱いやすいもの、屋外では手を熱源から離せる長さのもの。こう考えると、一本にすべての役割を求めなくて済みます。
もちろん、道具を増やしたくない気持ちもよく分かります。最初は、いちばんよく使う調理器具に合う一本から選べば十分です。
なお、家庭用とBBQ用を分けることと、生肉用と焼けた肉用を分けることは、目的が違います。前者は道具との相性、後者は衛生管理の話です。BBQへ持っていく本数を考えるときは、両方を意識してください。
シリコンとステンレスの違いを比較!買う前に知りたい長所と弱点

シリコントングはフライパンを傷つけにくいが、先端の厚さも確認したい
シリコントングは、コーティングフライパンで使う道具の有力候補です。ただし、傷つけにくいことと、どんな扱いでも傷がつかないことは別です。
先端を強く押しつけてこすったり、傷んで内部の金属が露出した状態で使ったりするのは避けましょう。
選ぶときは、先端の厚さも見てください。厚みのあるヘッドは食材を広い面で支えられる一方、薄切り肉の小さな端をつまむ動作では、細い先端のほうが合う場合があります。
写真を見るなら、閉じた状態だけでなく、横から見た厚さや開いた状態も確認すると判断しやすくなります。
また、シリコントングには金属の芯をシリコンで覆った構造や、先端だけにシリコンを使った構造があります。やわらかさや支え方は商品ごとに違うので、素材名に加えて構造まで見ておくと安心です。
ステンレストングは薄切り肉をつまみやすい形状を選べる
ステンレストングのよさは、用途に合わせて先端の形を選びやすいことです。
細い先端なら、薄切り肉の端や小さな野菜を狙ってつまみやすくなります。幅広い先端なら、大きな肉を支える面積を確保できます。
ここで気をつけたいのが、薄切り肉用の先細トングを、そのまま重いステーキにも万能だと考えないことです。つかむ位置が狭いと、肉が傾いたり、持ち上げたときに安定しなかったりする場合があります。
反対に、幅広いトングは、細かな肉を一枚だけ選んで取るときに不便なこともあります。
私は、肉を扱う道具は「強く握れば何とかなる」ものより、必要以上に力を入れず扱えるものを選ぶ考え方が好きです。肉をつぶさず、落とさず、狙った位置をつかめるか。そこを見ると、商品選びが具体的になります。
「耐熱200℃・280℃」は、熱い鉄板に置きっぱなしにできる意味ではない
シリコントングには、耐熱温度200℃や280℃などの表示があります。ですが、その数字を見て「その温度までなら、どこに置いても大丈夫」と考えないでください。
耐熱温度は、表示された材料や部位に対する仕様です。先端の耐熱温度が高くても、持ち手、ロック部品、接合部まで同じ条件とは限りません。
また、肉を返すために短時間触れることと、熱い鉄板へ長時間置いたままにすることでは、使い方が違います。直火に触れる使い方についても、耐熱温度の数字だけでは判断できません。
トングは使ったら火元から離して置く。これを基本にしましょう。
見た目が似ているナイロン製もありますが、シリコンとナイロンは別の素材です。「黒い先端だからシリコンだろう」と思い込まず、材質欄を確認してください。どちらも、商品ごとの使用条件を読むことが大切です。
洗いやすさは素材だけでなく、継ぎ目やロック部分で変わる
肉を扱うトングでは、洗いやすさも大切な選択基準です。
先端の溝、金属とシリコンの境目、バネの周辺、収納ロックの隙間などに、脂やたれが残っていないかを見たいところです。
形がシンプルな商品は、洗う場所を確認しやすい利点があります。一方、ロック付きの商品は収納しやすいものの、部品の周辺まで洗う必要があります。
「ステンレスだから衛生的」「食洗機対応だから何もしなくていい」と素材や機能だけで判断せず、使った後に汚れを落とし、十分に乾かすまでを考えて選びましょう。
食洗機に入れられるか、漂白剤を使えるかは商品ごとに違います。持ち手が木製のものもあるので、本体の金属部分だけを見てお手入れ方法を決めないようにしてください。
フライパンで肉を焼くなら?表面加工と肉の厚さで使い分ける

フッ素加工フライパンには、先端がシリコンのトングを選ぶ
フッ素加工などのコーティングフライパンを使うなら、先端がシリコンで覆われたトングから選ぶと分かりやすいです。
ステーキの端を持ち上げるとき、鶏もも肉を返すとき、薄切り肉を広げるとき。こうした動作では、トングが鍋肌に触れやすくなります。
金属の先端が使えるか毎回気にするより、フライパンの使用条件に合う道具を用意しておくほうが、調理に集中できますよね。
ただし、シリコントングに変えたから、フライパンを強火で使い続けてよいわけではありません。トングとフライパン、それぞれの条件を守る必要があります。
焼き色をつけたくて火を強めすぎてしまう人は、当ブログの「フッ素加工フライパンでステーキを強火にしていい?コーティングを傷めず焼き色を付ける方法」も合わせて読むと、道具と火加減を一緒に見直せます。
鉄・ステンレスフライパンでは、肉をつかむ操作性を重視する
コーティングのない鉄やステンレスのフライパンでは、ステンレストングを候補にできます。調理器具の説明書を確認したうえで、肉を扱いやすい形を選びましょう。
たとえば厚いステーキは、上面と下面を返すだけでなく、側面を焼くために立てて支えることもあります。このときは、先端が肉を安定して挟めるかが大切です。
細すぎる先端で無理に支えるより、肉の厚さに合った接触面を持つものを選ぶほうが操作しやすくなります。
また、バネが強すぎると、肉を支えている間に手が疲れる場合があります。弱すぎても開閉しにくいので、店頭で触れられるなら、軽く開いたり閉じたりして確認してみてください。
鉄やステンレスのフライパンでも、シリコントングが必ず不向きになるわけではありません。耐熱条件と使用方法が合い、肉を扱いやすければ選択肢になります。
薄切り肉・厚切りステーキ・鶏もも肉では、使いやすい先端が違う
薄切り肉には、狙った一枚をつまめる先端が便利です。重なった肉をまとめて挟むと、そのまま固まりで焼くことになり、広げ直す手間が増えます。
精肉売場で同じ部位を見ても、薄切り、焼肉用、ステーキ用では厚さが違います。家庭で使う道具も、それに合わせて考えると無理がありません。
厚切りステーキは、重さを支えられる幅と開き具合を確認します。閉じた写真だけでは分かりにくいので、大きな食材を挟んでいる使用写真も参考になります。
鶏もも肉は、皮だけをつまんで引っ張ると、皮と身がずれたり、皮が破れたりする場合があります。肉全体を安定させる位置をつかみ、必要ならフライ返しで下から支えると扱いやすくなります。
高価なトングを買う前に、何の肉をよく焼くかを考えてみてください。薄切り肉中心の家庭と、厚切りステーキ中心の家庭では、合う先端が違って当然です。
くっついた肉をトングで引っ張らない!崩れる前に見直すこと
肉がフライパンにくっつくと、「もっと強くつかめるトングが必要なのかな」と感じるかもしれません。
でも、原因が道具の握力ではなく、予熱、油の状態、焼き始めてからの時間にある場合もあります。くっついた肉を無理にはがすと、表面が破れたり、皮だけ残ったりすることがあります。
まずは火加減を確認し、焦げそうでなければ、肉が離れやすくなるか様子を見ましょう。必要に応じて、そのフライパンで使えるフライ返しを使います。
焼き始めた肉を何度も持ち上げて確認するより、肉を置く前の準備を整えたほうが、落ち着いて調理できます。
ステンレスフライパンでのくっつきに悩んでいる人には、当ブログの「ステンレスフライパンにステーキがくっつく!無理にはがさず待つ時間と予熱の見分け方」が関連します。トングの買い替えと、焼き方の見直しを分けて考えてみてください。
鉄板・ホットプレート・BBQではどっち?見落としやすい選び方

鉄板でもコーティングがあれば、金属トングの使用可否を確認する
「鉄板焼きだから、金属のトングで大丈夫」と思っていませんか。
同じ鉄板焼きに使う道具でも、コーティングのない鉄板、表面加工されたグリドル、フッ素加工のホットプレートでは、使える調理器具が異なります。
商品名に「鉄板」「グリル」「プレート」とあっても、表面の仕様はそれぞれです。購入時の商品説明や取扱説明書で、金属製のトングを使えるか確認しましょう。
コーティングがある場合は、シリコン製の先端を基本候補にします。ただし、シリコンでも耐熱条件を超える使い方や、表面を強くこする使い方は避けます。
ここは肉の種類より、まず調理器具の条件が優先です。お気に入りのプレートを長く使うためにも、トングを先に決めず、プレート側から相性を確認するのがおすすめです。
炭火BBQでは、先端の材質と手を熱源から離せる長さを重視する
炭火BBQでは、フライパン調理よりも熱源との距離を意識する必要があります。
網の奥にある肉を返すとき、炭の真上へ手を伸ばすことになります。脂が炭へ落ちると炎が立ち上がることもあるので、短い家庭用トングでは扱いにくい場合があります。
そのため、炭火の網焼きでは、長さのあるステンレス製を基本候補にすると選びやすくなります。
シリコンの耐熱温度が高くても、それだけで炭火の直火付近に使えるとは判断できません。網や炎への接触を想定した用途か、メーカーの使用条件を確認してください。
ただし、ステンレスなら熱い網の上に放置してよいわけではありません。金属部分は熱くなりますし、持ち手に別の素材が使われている商品もあります。
使ったトングを火元から離して置ける場所まで準備しておくと、肉を焼く作業がスムーズになります。
長いトングほど使いやすい?卓上焼肉と大型グリルで考える
長いトングは、手と熱源の距離を取りやすくなります。一方で、近くの小さな肉を細かく動かすときには、長さが扱いにくさにつながることもあります。
卓上グリルで座って焼肉をするなら、焼き面までの距離は比較的短めです。大型グリルで立って焼くなら、奥の肉へ届く長さが必要になります。
全長の数字だけで決めず、「どこに立つ、または座るのか」「焼き面の奥まで届くか」を考えてみましょう。
商品写真で長く見えても、実際には卓上用ということがあります。反対に、屋外用の長いトングを小さなフライパンで使うと、先端の動きが大きくなって扱いにくくなる場合があります。
家庭料理とBBQで別の一本を持つ意味は、こうした距離の違いにもあります。
肉を扱うトングと、炭・網を動かす道具は分けて用意する
BBQでは、肉を返す以外にも、炭を動かす、燃料を足す、網を扱うといった作業があります。
食材用のトングでそのまま炭を動かすと、灰や汚れが付いた状態で肉に触れることになります。用途に合う燃料用の道具を別に用意しましょう。
熱い網を動かす場合も、食材用トングで無理につかまず、グリルに対応した網用ハンドルなどを使います。
本音を言えば、BBQの道具は「何本持っているか」より、「どれを何に使うかが決まっているか」のほうが大切だと思います。家族や友人と焼くときは、置く場所まで分けておくと取り違えを減らしやすくなります。
網焼きと鉄板焼きの使い分けが気になる人は、当ブログの「BBQの肉は網と鉄板どっちがうまい?カルビ・赤身・鶏肉で変わる正しい使い分け」も参考にしてください。焼く道具が決まると、合うトングも選びやすくなります。
肉を焼く用途で選ぶ!おすすめトング5選

ここからは、家庭のフライパン調理と焼肉・BBQに使う候補として、シリコン2商品、ステンレス3商品を紹介します。
おすすめの基準は人気順位ではなく、調理器具との相性、先端の形、長さ、片づけやすさです。商品情報はメーカーの公式仕様に基づいています。
| 商品 | 先端・本体の主な材質 | 全長 | 選ぶ用途の目安 |
|---|---|---|---|
| 貝印 SELECT100 シリコーントング24cm | シリコーン・ステンレス | 24cm | 家庭のコーティングフライパン |
| OXO シリコンスプーントング(中) | シリコンヘッド・ステンレスなど | 約34.5cm | 幅広い先端で食材を支える調理 |
| スノーピーク ピッツ | ステンレス | 27cm | 薄切り肉を扱う焼肉 |
| ユニフレーム ユニセラトング | ステンレス | 約27.5cm | 卓上グリル |
| キャプテンスタッグ BBQ ウッドグリップトング35cm | ステンレス・天然木 | 35cm | 屋外BBQ |
どれを選ぶ場合も、手持ちのフライパンやプレートの使用条件を先に確認してください。Amazonや楽天で探す際は、商品名に加えて品番も合わせると、似た商品やサイズ違いとの取り違えを防ぎやすくなります。
① 貝印 SELECT100 シリコーントング24cm|家庭のフライパン調理の候補
貝印の「SELECT100 シリコーントング24cm」は、家庭で日常的に肉を焼く人が検討しやすい一本です。
品番はDH3140。全長24cm、重量122gで、本体にはシリコーンゴムと18-8ステンレススチールが使われています。ハンドルの内側までシリコーンが巻かれ、内側の突起で食材をつかむ設計です。
コーティングされた鍋やフライパン向けとして案内されており、収納ロックと食洗機対応も備えています。毎日の肉料理に使い、洗って収納するまでを考えたい人に向く候補です。
購入前に確認したいのは、部位ごとの耐熱温度です。シリコーン部分は200℃ですが、ABS樹脂製のツマミは90℃。トング全体が同じ耐熱仕様ではありません。高温のフライパンに載せたままにせず、使用後は火元から離して置きましょう。
まずは家庭用のシリコントングを一本選びたい人、長すぎる道具を避けたい人に紹介したい商品です。Amazon・楽天では「SELECT100 DH3140」を目印に探してください。貝印公式の商品情報
② OXO シリコンスプーントング(中)|幅広い先端で食材を支えたい人に
OXOの「シリコンスプーントング(中)」は、スプーン状の大きめのヘッドが特徴です。
品番は1101980。全長は約34.5cm、重量は約185g。シリコン製のヘッドを備え、フッ素加工の鍋やフライパンを傷つけにくい商品として案内されています。ヘッドの耐熱温度は280℃です。
幅のある先端を選びたい人、大きめの食材をつかむ調理を想定している人に向く候補です。閉じた状態でロックでき、食器洗い乾燥機も使えます。
一方、24cm程度のトングより長く、ヘッドも大きめなので、小さなフライパンや細かな盛りつけで使いたい人は、サイズ感を確認しておきましょう。細い肉を一枚ずつ選ぶ操作を重視する場合は、先端の形が自分の用途に合うか考えたいところです。
お手入れでは、漂白剤を使用できない点に注意してください。耐熱性だけでなく、洗い方まで含めて選ぶと購入後の戸惑いを減らせます。Amazon・楽天では「シリコンスプーントング 中 1101980」でサイズを確認してください。OXO公式の商品情報
③ スノーピーク ピッツ|薄切り肉を一枚ずつ返したい焼肉に
スノーピークの「ピッツ」は、先の細い焼肉用トングです。
品番はCS-370。全長27cm、重量70gで、材質はステンレス。肉や野菜をつまんで返す用途の商品として案内されています。
特徴は、テーブルに置いたときに先端が触れない設計と、上下のない形です。使用中に置く向きを気にしすぎず扱いたい人には、検討する価値があります。
薄切りの焼肉を一枚ずつつまむ用途を中心に紹介したい一本です。幅広いヘッドとは形が違うので、厚い肉を大きな面で支えたい人は、その用途も合わせて考えてください。
また、全長27cmというサイズを、大型グリル用のロングトングと同じように受け取らないことも大切です。グリルの奥まで手を伸ばす使い方では、焼き面との距離を確認しましょう。
先端が浮く設計でも、使用後の洗浄や、生肉用と焼けた肉用の区別が不要になるわけではありません。置きやすさと衛生管理は合わせて考えます。Amazon・楽天では「ピッツ CS-370」を目印にしてください。スノーピーク公式の商品情報
④ ユニフレーム ユニセラトング|卓上グリルで扱いやすさを重視する人に
ユニフレームの「ユニセラトング」は、卓上グリルで使う候補として紹介したいステンレストングです。
品番は615164。全長約27.5cm、重量約96g。先端は細く、一体成型のスタンドによって置いたときに先端が浮く設計です。
メーカーは、根元部分に弾力を持たせる加工と、スムーズな開閉を特徴として案内しています。卓上焼肉で肉をつまみ、使っていないときは手元に置くという流れを考えて選べます。
先ほどのピッツと長さは近いですが、重量やハンドルの形、スタンドの構造は異なります。「どちらが上か」と順位をつけるより、握り方や置き方の好みに合わせて選ぶのがおすすめです。
購入時には「ユニセラトング」と「ユニセラトング フッ素」を混同しないようにしてください。ここで紹介しているのは、材質がステンレス鋼の615164です。
卓上グリル向けという位置づけなので、大型の炭火グリルで使う場合は長さが足りるか確認しましょう。Amazon・楽天では、商品名だけでなく「615164」まで確認すると選びやすくなります。ユニフレーム公式の商品情報
⑤ キャプテンスタッグ BBQ ウッドグリップトング35cm|屋外BBQ用の候補
キャプテンスタッグの「BBQ ウッドグリップトング35cm」は、卓上用より長いトングを探している人の候補です。
品番はUG-3228。全長35cmで、本体はステンレス鋼、グリップは天然木。収納に便利なストッパーを備えています。
木製の持ち手と、比較的長さのある形が特徴です。屋外BBQ用として、手持ちのグリルとの距離を見ながら検討できます。
ただし、35cmあればどんなグリルでも十分、ということではありません。大型の焼き面では、立つ位置から奥の肉まで届くかを考えてください。長さを優先するほど、近くの小さな食材を扱うときの感覚も変わります。
天然木のグリップも、火や熱に対して無条件に安全なわけではありません。火元へ置きっぱなしにせず、木部を含めたお手入れは取扱表示に従います。
似た名前の炭バサミなどもあるため、食材用として購入する際は商品と品番を確認しましょう。Amazon・楽天では「BBQ ウッドグリップトング35cm UG-3228」を目印にしてください。キャプテンスタッグ公式の商品情報
この5商品の中から選ぶなら、家庭のコーティングフライパンを中心に使う人は、まず貝印とOXOを比較すると絞りやすくなります。卓上焼肉ならピッツとユニセラトング、屋外用にもう少し長さが欲しいならキャプテンスタッグ、という順で考えてみてください。
買う前には、先端の材質、全長、重さ、洗い方を確認します。すべてを最高スペックにする必要はありません。普段の調理で困っていることをひとつ解決できるかを基準にすると、使う機会の多い一本を選びやすくなります。
買ってから後悔しない!トングの使い方とよくある疑問

生肉用と焼けた肉用は、素材に関係なく分けて考える
トングの材質を選ぶときに、衛生管理も一緒に考えておきたいところです。
シリコンでもステンレスでも、生肉に触れた先端を、洗浄などの適切な処理をせずに焼けた肉へ使うことは避けます。素材を変えただけで、この問題が解決するわけではありません。
家庭やBBQでは、生肉を扱うものと、加熱後の肉を取り分けるものを分けて用意しておくと管理しやすくなります。見た目や置き場所を分け、誰が使っても役割が分かるようにしましょう。
食品スーパーの精肉部門で積み上げてきた知識の中でも、肉をおいしく扱う工夫と、清潔に扱う基本は、両方大切なものです。家庭でも、複雑なことを増やすより、取り違えにくい準備をしておくことをおすすめします。
詳しい理由やBBQでの使い分けは、当ブログの「焼肉トングは1本で大丈夫?生肉用と焼けた肉用を分ける本当の理由」で解説しています。今回の記事と合わせると、材質と本数の両方を考えられます。
シリコントングがベタつく・裂ける・先端が外れるときは?
シリコントングを洗ってもベタつきが残るときは、まずメーカーが案内する方法で汚れを落としてください。自己判断で強い薬剤や硬いたわしを使うと、製品を傷める可能性があります。
裂け目、先端の浮き、ぐらつき、内部の金属の露出などがある場合は、そのまま調理に使い続けず、メーカーへ確認するか買い替えを検討しましょう。
とくに、先端が外れかけた状態で重い肉を持ち上げるのは避けたい使い方です。熱い肉や油が周囲へ落ちる原因になり得ます。
「まだつかめるから大丈夫」と考えず、使う前に先端を見ておくことが大切です。毎回難しい点検をする必要はありません。洗うときや片づけるときに、前と違う変化がないか気にしてみてください。
ステンレストングなら熱くならない?持ち手と置き場所に注意
ステンレスは、火元や高温の調理器具に触れ続けると熱くなります。「金属だから丈夫」という印象と、「持っても熱くない」は別の話です。
トングを網の上へ置いたままにしたり、持ち手まで熱源の近くに入れたりしないようにしましょう。
持ち手に木や樹脂が使われている商品もありますが、その部分の使用条件も確認します。滑りにくそう、熱くなりにくそうという見た目だけで判断しないことが大切です。
置き場所は、火元から離れ、落下しにくく、用途を区別できる場所に用意します。生肉に触れた先端が、加熱後の肉や食器に触れないようにする配慮も必要です。
道具を選ぶときは本体ばかり見がちですが、使わない数秒間にどこへ置くかまで考えておくと、調理中に慌てにくくなります。
ハンバーグが崩れるなら、トングよりフライ返しが合うこともある
肉料理なら何でもトングで返せる、と考える必要はありません。
ハンバーグのように、横から挟むと形が崩れやすい料理では、フライ返しで下から支えるほうが扱いやすい場合があります。
皮がやわらかい状態の鶏肉や、大きくて持ち上げにくい食材も、トング一本で無理に返さず、下から支える道具を併用できます。
ここは、商品を紹介する記事でも正直にお伝えしたいところです。困りごとによっては、新しいトングを買うより、家にあるフライ返しを使うほうが解決に近いことがあります。
トングは、つまむ、位置を変える、持ち上げるのが得意な道具です。下から広く支えたいときは、別の道具の出番もあります。調理器具に使える材質を確認したうえで、動作に合わせて選んでください。
まとめ|フライパンの表面と焼く場所に合わせれば、トング選びは迷わない

シリコントングとステンレストングは、どちらか一方がすべての肉料理に向くわけではありません。
コーティングされたフライパンでは、鍋肌への当たりに配慮できるシリコン製の先端を基本候補にします。コーティングのない鉄やステンレスの調理器具では、肉の厚さや重さに合う先端形状を重視しましょう。
炭火BBQでは、材質に加えて、手を熱源から離せる長さと、グリルの奥へ届くかを考えます。鉄板やグリドルは、名前だけで判断せず、表面加工を確認してください。
商品選びで見たいのは、素材、先端の形、長さ、握りやすさ、洗いやすさです。耐熱温度が高い商品でも、火元や熱い鉄板へ置きっぱなしにできるとは限りません。
まずは、普段使っているフライパンの説明書を確認し、よく焼く肉を思い浮かべてみてください。薄切り肉を一枚ずつつまみたいのか、厚いステーキを安定して支えたいのか。それだけでも候補を絞れます。
肉の扱い方を覚えると、道具選びも少しずつ分かりやすくなります。いつもの料理で無理なく使える一本を選び、家庭の肉料理やBBQをもっと楽しんでいきましょう。


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